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3.1.ディクロニウスルーシー   声:小林沙苗  本作のメインヒロインにして主人公。現人類を絶滅に追い込むことのできる新人類「ディクロニウス」のオリジナルかつ唯一生殖機能を持った個体。物語の序盤で研究所を脱走した際に頭部に受けた衝撃が元で人格が分裂、にゅうの人格が生まれる。頭部に衝撃を受けるとルーシーに戻り、ベクターと呼ばれる見えない腕を使いDNAからの声に従うように人類を殺し続ける殺人鬼。ただし何があってもコウタと動物(特に犬)は傷つけず、蔵間に関しては敢えて殺さない。  ベクターの射程は全ディクロニウス中最低の2m。ただし力については最も強い。アニメでの最大本数は4本。なお「ルーシー」という名前は本名ではなく、研究所で1972年に発見された類人猿の化石に由来して付けられたコードネームのようなものである。髪は長髪(子供時代は短い髪だった)だが、原作終盤でDNAの声に意識を乗っ取られた時とアニメの終盤では一時的に子供時代と同じ短い髪になった。 最初は捨て子だったらしい描写があり、その後養護施設で幼少期を送る。角のせいで他の子供達に虐められ、やがて内緒で飼っていた犬をいじめっ子に目の前で殺されたのをきっかけにベクターが発動し、施設の子供達を惨殺し逃走。その後は人を殺して一夜の宿を得たりしながら彷徨っていた。やがて研究所に捕らえられ数年間厳重に拘束されていたが、角沢教授の画策により移送中に逃亡する。 8年前に鎌倉へ家族で遊びにきていたコウタと出会う。自分の角に偏見を持たないどころか「かっこいい」と評価し一緒に遊んでくれたコウタに、好意を抱くようになった。だがぼんぼん祭でユカに抱きつかれているコウタの姿を見た際コウタに裏切られたと勘違いし、ここで初めてDNAの声に従ってその場にいた無関係な人々を殺害。更にその後、コウタの目の前で彼の妹と父親を惨殺してしまう。しかしコウタへの想いは長年持ち続けており、それが最終的にはDNAの声に逆い自らを滅することに繋がった。 コウタを傷つけない理由は前述の8年前の事件で彼の家族を殺したことを後悔しているため。コウタの居場所である楓莊の住民(ナナも含む)もその対象に広げられている。動物、特に犬を傷つけないのは前述の子犬を殺された事件のため。蔵間を殺さない理由は、研究所に投降した際にある少女の命を助けることを条件にしたにも関わらずその少女が死んだことを恨み、その復讐として蔵間を直接殺すのではなく彼に関わった者をすべて殺しつくして絶望を与えてから殺そうと思っているため。 上記のようにベクターの射程距離は作中のディクロニウスの中でも最低だったが、特殊急襲部隊の楓荘襲撃の際に5mに延び、更にその後研究所地下にある命の泉でアンナと戦った際には2km以上にまで射程距離が延びた。しかしその反動で体組織の崩壊が起こり始め、角が伸びるなどの異常が現れ始めることとなる。 物語の後半ではマリコとの戦いで角を折られたためしばらくの間眠っていたが、坂東との二度目の戦いで再び目覚める。その後能宗の特殊急襲部隊が楓荘を襲撃した際、コウタたちを守ろうとしてマリコクローンと戦っている最中に皮肉にもコウタが失っていた記憶を取り戻すきっかけを作ってしまう。そのため父と妹の死の真相を思い出したコウタに憎まれるようになり、直後コウタが傷つけられたのを見て怒りに任せてマリコクローン達に攻撃を加えるも、シンシアに角を折られた事で再び眠りにつき、その場に現れた角沢長官に捕まって鬼ヶ島の研究所へ連れて行かれる。 鬼ヶ島に連れて行かれた後、角沢教授によって長らく存在すら知らないままだった異父弟(父親は角沢長官)と引き合わされ、長官から仲間になるよう説得されるも「自分たちの血を残してはいけない」との思いから弟と角沢長官を殺害した。その後鬼ヶ島の地下でアンナと戦ってこれを倒すが、戦いの余波で鬼ヶ島の研究所は崩壊。ルーシーは海に落ち、再び由比ヶ浜に流れ着いた。その時、病院から抜け出してきたコウタと再会。彼に諭されて二度とベクターの力を使わないと決め、蔵間がその場に現れた際に彼に殺される事を覚悟するも、直後DNAの声に意識を乗っ取られて蔵間を攻撃してしまい、それを目撃したコウタに完全に遠ざけられてしまう。その直後、蔵間の銃撃を受け負傷したコウタを助けるため、ベクターの力(細胞を制御する力)を使ってコウタの負傷した体を治療する。その治療行為の代償および、自分への一斉攻撃が開始された際にコウタを守るためにベクターの物理的攻撃力を限界を超えて行使したことの反動により、彼女の身体は元の姿をとどめないほど溶けてしまった。その直後に彼女を見限ったDNAの声に体を乗っ取られ、世界中に向けてベクター一斉射出による無差別攻撃を開始する。 最後はにゅうと共に幻影となってコウタの前に現れ、8年前にコウタと交わした約束(もし自分が他の誰かを殺すようになったら自分を殺して欲しい)を果たしてもらい生涯を終えた。 DNAの声に体を乗っ取られた後もコウタ達を傷つけないようにベクターをコウタ達からそらし続け、遂にはベクターを自分の方へ曲げるなどして最期の瞬間までコウタ達を守り続けた。数年後、コウタが仔犬の墓の傍に埋めてあった手紙を発見、その手紙から本名が「楓」であることが判明する。ちなみに原作最終話で登場するルーシーに似た双子の名前も「楓」であり、コウタたちと共に住んでいた場所も「楓荘」であるが、関連は不明である。 ; にゅう   声:小林沙苗   ルーシーが研究所を脱走した際に生まれた彼女の別人格。ルーシー自身が「角がなければこうありたかった」と無意識で願っていた自分自身の姿を投影している。当初は赤子同然の知識の上「にゅう」としゃべることしかできなかったが、徐々に言葉と生活習慣を覚えていき、半年後には普通の少女となんら変わらない会話レベルと節度を身につける。何故か作中で度々女性(主にユカ)の胸を触る場面がある。   物語の後半で角沢長官に捕獲された際に真の自分(ルーシー)を知ったことでベクターを発動し、にゅうの人格のままでもベクターを使えるようになった。 ; DNAの声   声:小林沙苗   ルーシーのもう一つの別人格。正確にはルーシーのディクロニウスとしての本能が人格形成された姿。内なる声として絶えずルーシーに囁き続け、人類を絶滅させようとする。   8年前にぼんぼん祭での殺人事件とコウタの家族の死を引き起こした張本人。コウタに裏切られたと勘違いしたルーシーの心に漬け込み、彼女に殺人を犯させた。その後もことあるごとにルーシーに自分に従うよう囁き続けていたが、物語終盤でルーシーがコウタの言葉によってディクロニウスの力を捨てて人と共に生きる道を選んだために彼女に見切りをつけ、自らの手で人類を絶滅させるためにルーシーの体を乗っ取り(しかしその際にはルーシーの体がもう持たないことを悟って死への恐れを抱き、焦りを見せる描写があった)、世界中に向けてベクターを放つ。そのベクターはどのディクロニウスのベクターよりも巨大で、射程も力もルーシーのものを大きく越えており、自らへの反動を考えなければ地球規模の大破壊を起こすことが可能。ナナ   声:松岡由貴  研究所で実験台にされ、生殖機能がないためジルペリットと呼ばれているディクロニウスの一人。髪はショートカットで、青いネクタイをリボン代わりに結んでいる。研究員内では「7番」と呼ばれ、その大人しさゆえに最も酷い実験を日々受け続ける。過酷な生活からの救済的存在として、蔵間のことを父親同然に慕っている。  ベクターの射程については不明(作中の台詞から初期のルーシー以上でありマリコ以下であることは確定)で、アニメでのベクター本数は4本。  蔵間の指示でルーシーを探すために鎌倉を訪れ、そこでルーシーと邂逅。彼女に目的を告げ、更に発信機で研究所側にこちらの居場所を知らせたと告げるが、その直後にルーシーの攻撃を受ける。その後彼女と戦闘に突入し、当初はルーシーより射程が長いベクターで優位に立ったものの、ルーシーのベクターで四肢を切断され惨敗した(この時偶然相手のベクターを封じる手段を知る)。その後は任務に失敗したため薬物処分される筈だったが、蔵間の手で義肢を付けられて逃がされ、由比ヶ浜に流れ着き、後にコウタたちの住む楓荘に住む事になった。  義手義足となった後はそれらをベクターで操作することにより普通の手足のように動かせるようになった。更に、義手を相手に飛ばす奇襲技(通称「ロケットパンチ」)を編み出す。  基本的には人懐っこく、人間を攻撃することもないが、怒りに燃えると目つきが変わり凶暴な一面をのぞかせる(初期の頃はよく「殺して埋めてしまえばいい」などの台詞を口にしていた)。しかし他のディクロニウスのようにその感情を暴走させることはなく、マリコが死んだ事で狂気に陥った蔵間が自分より幻影のマリコを追っていた際にも蔵間に一時怒りを表したが、結局攻撃することはなく、彼を守る道を選んだ。  全てが終わった後は蔵間と共に暮らす事になり、その際蔵間の娘ではなく奥さんになろうと決意する。本作品中のディクロニウスの中で、唯一最後まで生き残った。  その健気さから本作屈指の人気キャラだが、連載前の原案時は影も形も無く連載中の勢いでたまたま生まれたキャラクターである。本来なら17話で退場する予定だったが、ファンの「殺さないで」の声に応じて生き残り、準レギュラーキャラとなった。「ナナ」と言う名前は本名ではなく、番号から自分でつけたことが原作者の岡本倫によって明らかにされた(注1)。  カナダ人ウェブコミック・アーチストのダニエル・キムはナナの魅力を世界に広めるべくNana Global Love Projectを立ち上げ、パロディー漫画Nana's Everyday Lifeを制作して自身が運営するClone Mangaに公開した(注2)。漫画は英語、日本語、ドイツ語等、十二の言語に翻訳されている。漫画は2005年8月27日に完結している。マリコ   声:川上とも子  僅か5歳にして最強のディクロニウス。研究員内では「35番」(アニメでは更に第三世代)と呼ばれている少女。蔵間の実の娘。子供の無邪気な残酷さがそのままディクロニウスの殺人衝動に繋がったような性格であり、ナナを喜んでいたぶったりもした。しかし一方で実父の蔵間を強く渇望し愛してもいる。髪は長いおかっぱで、青いリボンを結んでいる。  最大射程は11mで、アニメでは26本のベクターを持つ。人間を見ると即座に殺す等、あまりに危険度が高いため身体の5箇所に爆弾を仕込まれている。研究所から出るときは携帯電話に仕組まれたコントローラーで爆弾を制御され、30分ごとに認証コードを入力しないと爆発されるようになっていた。  原作ではルーシーとの戦闘では長いベクターで優勢に立つが、コントローラーを拾った隙に両足をルーシーにもがれ、そのコントローラーをルーシーに壊され残りわずかの命になってもルーシーに抵抗したがあえなく爆死した。しかしその際、最後の力でルーシーの角を折り、彼女を数ヶ月間眠らせることに成功した。その後、研究所の科学者・能宗の手により、彼女をオリジナルとしたマリコクローンが作り出される。  アニメ版では長官に殺害される事を恐れた研究員が携帯から爆弾を起動、蔵間に抱かれながら爆死した。  この作品でフルネームが確認できる数少ないキャラクター。3番   声:高橋美佳子  かつて研究所にいたディクロニウス。本編では既に亡くなっており、過去の場面で登場する。  蔵間と大森をベクターウイルスに感染させた張本人で、研究所から脱走を図った際にたまたまその場に居合わせた2人にウィルスを植え付ける。その直後、当時研究室長だった角沢教授に射殺された。自分への残酷な実験を見て唯一顔をしかめていた蔵間に対しては敵意を感じていなかったようで、彼を殺そうとしなかった。  その後の場面で研究員が「3番の母が7番を産んだ」と発言していることや容姿がナナに似ている点等から、ナナの姉にあたると推測される。  ベクターの射程は不明。28番(原作のみ)   研究所内で実験台にされているディクロニウスの一人。優しく大人しい性格で、ベクターも未発達なため、人を攻撃したことはない。その性格ゆえ研究所によって生きたままディクロニウスを探すための「探知機」に改造され、黒帽子の男に利用された末に死亡するという悲惨な末路をたどった。アリシア、バーバラ、シンシア、ダイアナ   能宗が研究しているマリコのクローンの成功例の4人。額にアジナーと呼ばれる特殊な装置を埋め込まれており、これによって能宗の命令に絶対服従している。  元ネタは新田真子『RUSH』の同名キャラクター。  ベクターの射程は10m。 ダイアナはアジナーによって能宗の命令に絶対服従になっていることを証明するために能宗の命令で自分の心臓を貫かせられる。傷が治った後は研究所で荒川と共に行動していたが、不意を突かれ出来損ないのクローンが放ったベクターに斃れた。シンシアは楓荘襲撃の際にルーシーに殺害されるがその際に彼女の角を片方折り、結果的に角沢長官がルーシーを捕まえる手助けをした。アリシアはバーバラと共に落下してきたヘリから能宗を救うも、ヘリを支えていた最中にルーシーに殺される。バーバラはアリシアと共に落下してきたヘリから能宗を助け、楓荘を襲撃したマリコクローンの中で唯一生き残ったが、彼女が自分の命令に背いたことを疑問に思った能宗がアジナーを外したことで殺人衝動に目覚め能宗を殺害、ナナを殺そうと飛び出していく。彼女にもルーシーのようにDNAの声が聞こえていたと思われる描写がある。最期はナナと戦っている最中に蔵間に射殺された。出来損ないの1104体   クローン製造の過程によるミスが元で人としての形を保っていない失敗作。DNAはマリコのものだが、ベクターの射程についてはまばらで長いのもいれば短いのもいる。痛みへの耐性は各個体での有無が激しい。ルーシーの弟  ルーシーの母親を発見した角沢長官が自分との間に産ませたディクロニウス。頭部にアジナーを埋め込まれている。角沢長官がルーシーを説得しようとした際に長官と共に現れ、初めて姉と対面するが、その直後に「自分たちの血を残してはいけない」と考えていたルーシーによって長官と共に殺されてしまった。作中に登場する唯一の男性のディクロニウスである。1. 岡本倫 HOMEPAGE:diary:2006年01月06日(金) http://www.okamoto.tv/diary/nicky.cgi?DATE=200601?MODE=MONTH2.Clone Manga:Nana Global Love Project http://manga.clone-army.org/
概要| あらすじ| 登場人物| ディクロニウス| 楓荘住人| 国立生態科学研究所所員| その他| その他(過去)| 用語解説| 舞台| 単行本| 読切版| テレビアニメ| CS帯| UHF帯| DVD| スタッフ| 放送局| 主題歌| サブタイトル| アニメと原作の相違| 脚註| 関連項目| 外部リンク|
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